薬剤師の転職が厳しいかは条件で変わる。件数を出す3社で病院求人は全体の2.1%〜7.9%、年齢で絞り込めるのは25社中8社、拠点の場所を書く8社は四国に0か所

「薬剤師の転職は厳しいのか」「転職しないほうがいいのか」と迷っている人に向けた記事です。当サイトは、薬剤師の転職・派遣サービス25社の公式サイトを1社ずつ読んで記録している台帳です。
先に答えの形を書きます。
厳しさは一律ではありません。
病院を狙うのか、年齢やブランクが気になるのか、地方で探すのかで、公式サイトから読める数字が大きく違います。この記事は、その違いを条件ごとに並べるだけです。転職するべきか、しないほうがいいかは書きません。
先に結論。条件ごとに分けると、公式サイトの数字はこうなる
当サイトには、薬剤師の転職市場全体が厳しいかどうかを示す統計はありません。あるのは25社の公式サイトに書いてあることの記録だけです。その記録を「どこで狭くなるか」で並べ直すと、次の表になります。
| 条件 |
公式サイトで分かった数字 |
出典記事 |
| 病院で働きたい |
区分を持つのは24社。件数まで出す3社で、病院は全体の2.1%〜7.9% |
病院・企業の求人 |
| 企業で働きたい |
区分を持つのは18社。件数を出す2社で0.5%と0.7% |
病院・企業の求人 |
| 年齢が気になる |
年齢で絞り込めるのは8社。求人ごとに上限の数字が読めるのは1社 |
未経験・ブランク・年齢 |
| ブランクがある |
ブランクで絞り込めるのは11社 |
未経験・ブランク・年齢 |
| 未経験の分野に移りたい |
未経験で絞り込めるのは17社 |
未経験・ブランク・年齢 |
| 地方で探したい |
拠点の場所を書く8社の拠点は14都道府県。四国・北陸は0か所 |
拠点と対応エリア |
| 自分の県を検索したい |
47都道府県を選べるのは18社。県別の件数を出すのは3社 |
拠点と対応エリア |
| 求人が多いか知りたい |
公開求人数は1,955件〜118,695件。いつ時点かを書くのは22社中10社 |
転職サイト25社の公開求人数 |
表の数字は「求人が無い」という意味ではありません。
「公式サイトから探す手段や件数がどこまで出ているか」の数字です。狭くなる場所を先に知っておくと、どこで何を確かめればいいかが決まります。
病院・企業を狙う場合。件数を出す3社で病院は2.1%〜7.9%、企業は0.5%と0.7%
区分があることと、そこに求人がどれだけあるかは別の話です。
病院・企業の求人の記事で数えると、病院を検索の区分に持つのは25社中24社、企業は18社でした。区分だけを見れば、病院はほぼ全社で探せます。
ところが、施設ごとの件数まで公開しているのは3社だけでした。その3社で病院の求人が全体に占める割合はこうです。
3社とも、病院は1割に届きません。
企業はさらに少なく、件数が出ている2社で0.5%と0.7%です。「病院の求人を扱う24社」という一覧を見て多いと感じても、件数で見ると全体のごく一部だということです。
もう1つ、病院の区分の中身も揃っていません。
病院とクリニックを別の区分にしているのは3社だけです。「病院・クリニック」でまとめている会社では、病床のある病院だけを抜き出して探せません。企業を狙う場合も、企業の中を職種まで分けているのは6社、CRA・CRCの名前まで選択肢にあるのは3社でした。
残る22社は施設別の内訳を出していません。
病院や企業の求人が何件あるかは、その22社の公式サイトからは分かりません。
ただし、件数が少ないことは「無理」という意味ではありません。
ファーマキャリアの「オーダーメイド求人」のように、希望に合わせて医療機関へ交渉して求人をつくると書いている会社もあります。公開されている件数だけが選択肢の全部とは限りません。
年齢・ブランク・未経験の場合。絞り込めるのは年齢8社・ブランク11社・未経験17社
「40代だと厳しいか」「ブランクがあると厳しいか」は、公式サイトの紹介文を読んでも分かりません。紹介文にはほぼ出てこず、求人検索の絞り込みを開いて初めて項目が見えるからです。
未経験・ブランク・年齢の記事で25社の絞り込みを数えた結果です。
| 絞り込める条件 |
社数 |
| 未経験で絞り込める |
17社 |
| うちブランクでも絞り込める |
11社 |
| うち年齢でも絞り込める |
8社 |
| どれも絞り込めない |
5社 |
| 絞り込み条件の中身を取得できなかった |
3社 |
17+5+3で25社です。
11社と8社は17社の内側にあります。
条件が細かくなるほど、探せる会社が減ります。
未経験なら17社で探せますが、年齢で絞りたいなら8社になります。
年齢の8社も、同じ機能ではありません。
「60歳以上可」を置くのが6社、「年齢不問」を置くのが3社で、意味が逆向きです。
40代・50代の人が「60歳以上可」で絞り込むと、むしろ求人が減ります。
さらに、求人ごとに年齢の上限が数字で書かれているのは25社中1社(ジョブメドレー)でした。残る会社では、年齢の上限がある求人かどうかは応募してみるまで分かりません。年齢制限の有無に、よくある質問で正面から答えているのは2社です。
ブランクの年数については、転職サイト25社の記事で見に行った12社の欄が、12社とも「明示なし」でした。
「ブランク何年までなら可」という数字は、公式サイトからは読めません。
働き方によって答えが逆になる会社もあります。
ファル・メイトは、未経験・ブランクでの転職は「もちろん転職可能です」と答える一方で、派遣については「基本的に派遣は調剤経験が必須です」と書いています。
正社員か派遣かを決めないと、同じ会社でも答えが変わるということです。
「絞り込めない」は「受け付けない」ではありません。
お仕事ラボのように、求人のタグには「ブランクあり可」「未経験可」が付くのに、絞り込みの項目には無い会社もあります。
地方で探す場合。拠点の場所を書く8社の拠点は14都道府県、四国・北陸は0か所
「全国対応」と書いてあることと、自分の県に担当者がいることは別の話です。
拠点と対応エリアの記事で数えると、拠点が5か所以上あると公式サイトから読めるのは7社(5か所〜28か所)でした。拠点の場所まで全部書いているのは8社で、その拠点を全部あわせても14都道府県しかありません。
| 地域 |
8社の拠点 |
| 四国(徳島・香川・愛媛・高知) |
0か所 |
| 北陸(新潟・富山・石川・福井) |
0か所 |
| 山陰(鳥取・島根) |
0か所 |
| 北関東(茨城・栃木・群馬) |
0か所 |
| 東北 |
宮城のみ |
| 九州・沖縄 |
福岡と熊本のみ |
残る33県には、この8社の拠点が1つもありません。
8社とも拠点を置いているのは、東京と大阪の2か所だけでした。
一方、求人検索の話は別です。
47都道府県から検索できるのは18社あります。
ファーマプレミアムは43都道府県で、新潟県・鳥取県・高知県・佐賀県の選択肢がありません。
そして、都道府県ごとの求人件数まで出しているのは3社だけでした。
残る22社では、自分の県に何件あるかが登録前には分かりません。
地方で厳しいかどうかについて、公式サイトから言えるのはここまでです。拠点が無いことは求人が無いことではありません。
お仕事ラボのように「電話やオンラインで面談が可能」と書いている会社なら、拠点が1か所でも判断できます。分かるのは、対面で会いたいときにどこまで行くことになるかと、自分の県の件数を先に見られる会社が少ないことです。
「求人が多いか少ないか」は、公開求人数からは決められない
「求人が減っているから厳しい」「求人が多いから大丈夫」という話もよく見かけます。しかし、25社の公式サイトの数字からは、その判断ができません。
転職サイト25社の記事では、公開求人数の総数を出しているのは22社でした。最小1,955件から最大118,695件まで、60.7倍の開きがあります。
この差を「求人の多さの差」と読めない理由が3つあります。
- 数え方が公開されていません。 1事業所を1件と数えるのか、募集枠ごとに1件なのかを、どの会社も書いていません
- いつ時点かを書いているのは22社中10社だけです。 12社には時点の表示がありません
- 公開されていない求人があります。 「全体の80%以上がWEB公開していない求人」と比率を書くのはアポプラス薬剤師の1社で、非公開求人の件数を出した会社は0社でした(非公開求人の記事)
同じ薬キャリの同じ日の表示でも、トップが118,695件、雇用形態別の合計が118,698件、施設形態別の合計が118,697件と、3つの数字が出ていました。求人数はこの程度には動いている数字です。
「求人が多いから入りやすい」と読める材料は、25社の公式サイトにはありませんでした。
同じように、「求人が少ないから厳しい」と読める材料もありません。
「転職しないほうがいい」と迷うときに、登録前に確かめられること・確かめられないこと
「薬剤師は転職しないほうがいい」という話と、「早く転職したほうがいい」という話は、どちらも検索でよく見かけます。どちらを選ぶかは、当サイトが決めることではありません。ここでは、迷っている段階で公式サイトから何が確かめられて、何が確かめられないかだけを分けます。
まず前提として、求人検索は25社とも登録せずに開けました(非公開求人の記事)。求人を見るだけなら、どの会社にも登録は要りません。上の表の絞り込み条件も、すべて登録していない状態で書き写したものです。
登録前に公式サイトで確かめられること
転職で失敗を減らすための8項目の記事と選び方の基準を数え直した記事から、迷っている人に関係するものを抜き出しました。
| 確かめられること |
公式サイトで分かった数字 |
| 相手の仕組み |
有料職業紹介24社/労働者派遣17社/求人広告1社 |
| 自分の条件で絞り込めるか |
未経験17社/ブランク11社/年齢8社 |
| 希望の職場の区分があるか |
病院24社/企業18社 |
| 自分の県を選べるか |
47都道府県を選べるのは18社 |
| 連絡がつく時間 |
受付時間を書いているのは11社 |
| 連絡の仕方の約束 |
「しつこい連絡はしない」と書いているのは2社 |
| 他社と併用してよいか |
正面から答えているのは4社(掛け持ち登録の記事) |
選び方の基準で見ると、台帳の15項目のうち25社を同じ物差しで比べられるのは6項目でした。「まず求人を見てから決めたい」という段階なら、この表の上の4行は登録しなくても確かめられます。
登録前には確かめられないこと
ここは公式サイトからは読めませんでした。
- 連絡の回数や間隔。 数字で書いた会社は0社です
- 非公開求人の件数。 出した会社は0社で、比率を出したのが1社です
- 自分の県・希望の施設に何件あるか。 県別の件数は3社、施設別の件数は3社しか出していません
- 年齢の上限やブランクの年数。 求人ごとに年齢の上限が読めるのは1社で、ブランク年数を見に行った12社の欄は12社とも「明示なし」でした
- 年収が上がるか下がるか。 派遣時給の目安を書いている会社は0社で、正社員の年収相場も台帳にはありません
- 担当者が合うかどうか。 会社単位でしか記録できないので、台帳では測れません
- 勤務先に知られるかどうか。 よくある質問で触れているのは2社だけでした
これらは登録面談で聞くしかありません。
聞けば分かることを、記事の推測で埋めないでください。
「転職しないほうがいい」かどうかを決める材料の多くは、この「確かめられない」側にあります。だからこそ、確かめられる側だけでも先に見ておくと、何を聞けばいいかがはっきりします。
この記事で答えていないこと
- 薬剤師の転職市場全体が厳しいかどうか。 当サイトは市場全体の統計を持っていません。持っているのは25社の公式サイトの記録だけです
- 応募して採用されるかどうか。 当サイトは1社も登録していないので、選考の結果は測っていません
- 転職するべきか、しないほうがいいか。 決めるのは読者自身で、当サイトは判断の材料を並べるだけです
- これから求人が増えるか減るか。 予測はしていません
- 件数を出していない22社の病院求人の割合。 公式サイトに内訳が無いので分かりません
1社ごとの記録はサービス台帳25社にあります。条件で絞るなら病院の求人を扱う会社の一覧と企業・製薬の求人を扱う会社の一覧も用意しています。
よくある質問
Q. 薬剤師の転職は今、厳しいですか?
当サイトは市場全体の統計を持っていないので、一言では答えられません。公式サイトの数字で言えるのは、条件によって狭くなる場所が違うということです。件数を出す3社で病院求人は全体の2.1%〜7.9%、年齢で絞り込めるのは25社中8社、拠点の場所を書く8社の拠点は四国に0か所でした。詳しくは上の『先に結論。条件ごとに分けると、公式サイトの数字はこうなる』を見てください。
Q. 薬剤師は転職しないほうがいいですか?
当サイトは、転職するべきか、しないほうがいいかを判断しません。できるのは、迷っている段階で確かめられることを分けることです。求人検索は25社とも登録せずに開けますが、連絡の回数を数字で書いた会社や非公開求人の件数を出した会社は0社でした。詳しくは上の『「転職しないほうがいい」と迷うときに、登録前に確かめられること・確かめられないこと』を見てください。
Q. 40代やブランクがあると、薬剤師の転職は厳しいですか?
公式サイトの紹介文には、ほぼ書かれていません。求人検索の絞り込みなら、ブランクで11社、年齢で8社が探せます。ただし求人ごとに年齢の上限が数字で読めるのは25社中1社で、ブランク年数の上限を見に行った12社の欄は12社とも「明示なし」でした。詳しくは上の『年齢・ブランク・未経験の場合。絞り込めるのは年齢8社・ブランク11社・未経験17社』を見てください。
Q. 薬剤師の転職で、難しくなるのはどんな条件のときですか?
難しさは一律ではなく、条件ごとに狭くなる場所が違います。件数を出す3社で企業の求人は0.5%と0.7%、病院は2.1%〜7.9%でした。病院とクリニックを別の区分にしているのは3社、企業の中を職種まで分けているのは6社です。詳しくは上の『病院・企業を狙う場合。件数を出す3社で病院は2.1%〜7.9%、企業は0.5%と0.7%』を見てください。
この記事の数字は、各社の公式サイトを2026年8月に読んで記録した当サイトの記事から引いています。
病院・企業の区分と件数は2026年8月19日〜20日、未経験・ブランク・年齢の絞り込みと拠点・対応エリアは2026年8月20日、公開求人数は18社ぶんが2026年8月19日・7社ぶんが2026年8月20日に確認したものです。当サイトの評価やランキングではありません。
1社ごとの記録はサービス台帳25社にあります。
当サイトから登録できる薬剤師転職サービス(MC-ファーマネット・アポプラス薬剤師・お仕事ラボ)
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